あなたの3カ月間の生活費はいくらになりますか?
貯蓄するお金も含めた給料の可処分所得、つまり、あなたが自由にできるお金はいくらでしょうか?
既婚者は自由ではないかもしれませんが・・・。
それを月30万円としましょう。
でも、それだけではすみませんね。
税金や社会保険料が加わります。
合せて36万円としましょう。
36万円×3カ月=108万円になります。
ところで、経営計画を立てましたか?
1カ月あたり、経費はいくらになりますか?
それを20万円としましょう。
20万円×3カ月=60万円になります。
創業時の費用として10万円を加えて70万円。
108万円+70万円=178万円。
半年なら、約350万円になります。
さて、この計算は何だと思いますか?
あなたが起業時に、貯蓄しておきたいお金の総額です。
つまり、起業するなら、3カ月分の約180万円、半年分の約350万円は貯蓄しておこうということです。
3か月、6か月は、黒字になるまでの余裕期間です。
何カ月後に黒字にするかという、経営者としての余裕を持った期間を想定しましょう。
だから、期間はあなたが当てはめて計算することになります。
私は300万円の資金を先輩社長に借り入れて起業しました。
おかげさまで3カ月後に黒字基調に乗ることができたので、余裕を持って事業を進めることができました。逆に言うと、3カ月間の資金がなければ大変なことになっていたということです。
しかし、2年後、バブルが弾け、倒産寸前の苦境を味わいました。
その時は、3カ月、半年の問題ではありません。
復活するまで2年近くかかりました。
結局、起業時の黒字が評価されて、起業後1年後に、銀行から3000万円ほど借り入れていたことが功を奏しました。
一挙に社員採用したことにより、経費が膨らんでいましたから、黒字基調にできた時は、貯金はほとんどなく、有り金すべてをはたいた状態でした。
仕入先の支払サイトを延長してもらったり、顧客からの入金サイトを短くしてもらったりもしました。
3か月、6か月は、黒字になるまでの余裕期間です。
――起業によって黒字になるまでの期間を想定し、それに見合うお金を用意すること――
これが、その学びです。
ところで、その想定は、どうしたらいいのか?という質問が来そうですが・・・。
人によって違いますから何とも言えませんが、ひとつだけはっきりしていることがあります。
それは、「その期間内の、その金額なら事業が続けられるから安心」と、経営者になるあなたが、心からそう思えるかどうかです。
経営はやってみなければ分からないものです。
最終的には、経営者本人がすべて責任を取ることになりますからね。
不安なら副業から、マズいと思ったらサラリーマンに戻る。
どうしても不安なら、起業は延ばすべきです。
副業からスタートした方が賢明かもしれませんね。
もし起業後に想定通りいかなければ、お金が枯渇する前にサラリーマンに戻る勇気を持ちましょう。
傷が浅ければ、再起はできると確信して・・・。
コロナ問題で廃業・倒産する会社が増えています。
この時代から学ぶことはたくさんあります。
心に余裕を持たせるためにも、お金を大事にしましょうね。