起業して、手元に1円もなければ会社はそのまま倒産になります。それだけではなく、自分の生活さえできない状態になってしまいます。
起業したら、お金は自分が生み出さなければいけません。
サラリーマンの時のように、月々定額のお金を会社から受け取れる環境とは180度違います。
つまり、必要なお金は常に手元になければならないということです。
お金をいただく顧客からの入金と仕入先への支払いが、今この瞬間、「入金≧支払」でなければなりません。
入金サイトは短く、支払サイトは長く。
納品の締め日から支払日までの猶予期間のことを支払いサイトと言います。
納品の締め日から入金日までの猶予期間のことを入金サイトと言います。
「サイト」とは、期間のことです。
手元資金≧支払にするためには、入金サイトを短くし、支払いサイトを長くする必要があります。
ところが、起業時は信用もなく、立場が弱いため、仕入先に前金を要求される可能性があります。
「入金≦支払」は当たり前と割り切りましょう。
他の記事でも書きましたが、事前の事業資金として、ある程度の資金は用意しておきましょう。
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ただし、入金≧支払の状態に早期に転換したいものです。
どうするか――。
顧客と仕入先両方から信用されることです。
「あの会社は早目に、しっかり入金してくれるから、大事な取引先」と仕入先に信用を得ることです。
「あの会社は、いい商品を早く納品してくれるから、大事な仕入先」と顧客に信用を得ることです。
両方から信用を得ることができれば、サイトを逆転させることはできるようになります。
例えば、こんなサイトにしてみてはいかがでしょうか。
理想のサイト設計 | 締め日 | 入金・支払 |
入金サイト | 月末 | 入金/翌月20日 |
支払サイト | 20日 | 支払/翌月末 |
こうすれば、毎月入金は20日になり、支払は月末になります。
また、当月21日に商品を仕入れたら、支払は翌々月の末になります。
お金の管理は、起業前から習慣化。
常に手元に資金がある状態にしておけば、経営は安定していきます。
そうです。キャッシュがなければ、最悪、会社はつぶれてしまうのです。
黒字であっても、お金がなければ会社は継続できません。
「黒字倒産」という言葉、聞いたことありませんか?
これが、その黒字倒産です。
お金は常に手元になくてはならないということです。
このように、長く経営を続ける潤滑油は「お金」です。
起業の準備をしているサラリーマンの時から、自分のお金の出入金管理を通して、お金の管理に慣れておきましょう。
・いつ、どんなお金が、どこに、どれぐらい出ていくのか、
・いつ、どんなお金が、どこから、どれぐらい入ってくるのか、
・いつまでに、何のために、お金をどれぐらい貯めておくか、
この3ポイントを念頭に、お金を管理してみましょう。