2017年68,7%→2020年44,9%という、信じられない大快挙
今、後継者不在で将来に不安を抱えている中小企業の社長は、どれ位いると思いますか?
233万人です。
実にその数、3人に2人の割合です。
親族や従業員の中で、事業承継する対象者がどんどん少なくなっているという現れです。
対象者はいるが、重い荷物を抱えるより、身軽で好きな生き方をしたいという人がどんどん増えていっていると言い換えた方がいいかもしれません。
そんな中、快挙というべき県が出現しました。
三重県です。
次の数字を見てください。
2019年:68,7%
2020年:44,9%
この数字、何だと思いますか?
「後継者がいない企業の割合」です。
2021年の今から見てみると、4年前の三重県は、全国平均よりも後継者のいない率が高かったのです。それが、わずか3年の間に、新たに2割以上の企業が後継者を見つけたということになります。
その結果、現在全国で2番目に後継者が充実している県に生まれ変わったのです。
コロナ前の「三重県事業承継緊急宣言」がきっかけ。危機感が功を奏した
若きホープの鈴木知事のリーダーシップによるところが多いでしょうから、今度ぜひ、その大改革の秘訣を聞いてみたいものです。
さて、大改革の理由を見つけようと、情報収集してみると、ひとつ大きな理由があることが判明しました。
それは、まさに全国平均よりも後継者不在の多かった2017年のことでした。
三重県は、その年に「三重県事業承継緊急宣言」を発し、「三重県事業承継ネットワーク」を構築し、それから10年間を強化期間と定めたのです。
そして、官民が協力し合って課題解決していったのです。
その結果、3年後に、国内2位の地位を獲得したのです。
10年の強化期間ですから、まだ途上ではありますが、快挙ですね。
つまり、大変革のいちばん大きな理由は「危機感」だったということです。
その危機感を裏付ける数字が次です。
「このままでは、10年間で8万3000人の雇用、3300億円のGDPが失われる」
いかがですか?
危機感をもとに、官民が協力し合えば、意外と短期間に「後継者不在問題」は解決するということです。
三重県に注目し、それが全国に波及することを望む次第です。
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