出口戦略という言葉があります。
私は最近、戦略とか戦術とか、「戦」という言葉が嫌いです。自分と戦うのは、自分にとって良ければやりますが、人と戦うのは避けたいからです。
戦という言葉は、誰かを蹴落とすという言霊がこもっているようで、嫌だからです。
法則とか、目標とか、戦わない言葉に変換したいものです・・・いきなり、変なこだわりから、脱線してしまいました。
●あなたは「出口の法則」、持っていますか?
さて、この出口戦略、あなたは持っていますか?
・・・あいまいですね。もっと具体化します。
「今の会社は、いつどのようなかたちで辞めますか?」
1.定年までですか?
2.会社が傾いたら、ですか?
3.〇年後に自分で、ですか?
追加質問です。
1.定年後にあなたは何をしますか?
2.会社が傾いたら、どうしますか?転職しますか?転職先はどんなところですか?
3.起業しますか?どんな事業を行いますか?
いきなりの質問だったでしょうか?
——今日は、「出口を決めましょう」というお話です。
若い頃は私自身、人生はいつまでも続くものだと錯覚していました。
あなたはどうですか?
でも、年を重ねると、人生は有限であることに気づくのです。
最近、思います。
これからの人生を考えて動き出そうとする人の何と多いことか・・・。
人生100年時代、寿命が延びてきたこと、それに比例して、経済的にこのままじゃマズいという危機感がそうさせているのではないでしょうか。
だから、いつまでに何をと、期限をつけての出口を設定する人が多くなったのでしょう。
私の場合は、50歳の時に、5年後に会社を事業承継しようと決め、同業社にほぼ納期通りに会社を承継しました。そして、その後の人生を計画し、準備し、スタートしています。
30歳で起業する時は、ずっと会社は続くと錯覚していました。
でも、20年も経つと、人生と会社の寿命は違うことが分かります。
会社は公器ですから、遅かれ早かれ、誰かに引き継ぐ宿命にあることに、初めてのように気づくのです。
●入口がなければ、出口はありません。
ふだん意識していないと、入り口が何だったか、見失うことはありませんか?
会社はいつ入社したんだろう?
ところで、自分が世の中に誕生したのは?
いちいち意識して生きているわけではありません。
だから、出口もふだん意識しないものなのでしょう。
改めて、入り口に立ってみましょう。
人生100年時代、アフターコロナ、自然災害、過疎化問題、AI時代・・・特に、私たち日本人は、時代の大きな曲がり角で息をしています。
改めて入口に立ってみたら、危機感が訪れるはずです。このままでいいのかと・・・。
次に、今やっていることの出口を決めましょう。
出口で得るものは何か、改めて目標設定し直してみましょう。
そして、出口の後の入り口は何か、決めましょう。
こういう段取りを踏まないと、過去があなたを飲み込み、前に進めなくなりそうです。
どういうことかというと——。
たとえば、会社が傾いたら転職するというのなら、その時、望む転職先はないということです。自分を磨かず、周りの状況に飲み込まれているからです。
今の会社が1年後に傾いたとしても、◇◇に転職できるように、自分の知識や技能を磨いておく——これが、出口戦略・・・いや、「出口の法則」「出口目標」です。
ご参考までに。