あなたが【パンダタイプ】なら、事業承継後、気ままな生活送る!? Let`s Try!!

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6月18日に出版した事業承継のニューノーマル本「愛の会社エグジット」。その中の第5章の「あなたはライオンタイプ?それともエンジェルタイプ? タイプ別診断とエグジット事例紹介」の中から、「パンダタイプ」をご紹介します。

パンダタイプ/事業承継後は、のんびり気ままな生活を送りたい

●ホテル業経営→会社エグジット後、ビル賃貸業

◇自社査定に自信があるなら、想定外の低い提示額にはNOを

ホテル業を営むKさんは、ずっと抱えていた持病がありました。

ふだんの生活に特段の支障がなかったのですが、5年ほど前から少しずつ仕事に影響を与えるようになり、このままではいけないと思うようになったのです。

後継者に事業承継しようとも考えたのですが、身内や社内に後継者になり得る人間がいません。どうしようかと悩む日々が続いていたところ、東京の同業者から会わないかと、声がかかったのです。

全国のホテル協会の会合の時に顔を合わせ、何度か食事もして気心も知れていましたので、Kさんは、静岡の自社の会議室で会うことにしました。

「東海地区や関西地区にホテルを出したいと思っています。ついてはホテルを譲ってくれませんか?」

それが、訪問の趣旨でした。

Kさんはその時、会社をエグジットする方法があることに改めて気づかされました。健康状態のこともあり、うまくすれば、彼にとっても渡りに舟の話です。

Kさんは、正直に自分の窮状を伝え、同業社のオファーに興味があることを伝えました。

その日は、お互いの感触を確認する話で終わったのですが、Kさんは自社の経営状況を知ってもらうため、後日、3年分のB/S、P/Lを初めとする経営資料を送ることを約束しました。

先方は、それらを見て、正式にオファーするなら、どれぐらいの査定金額になるのかを見積もることを約束してくれました。

・会社を第三者にエグジットするという事業承継の方法があること。
・黒字体質で、借入もそんなになかったことから、自社の価値に自信があること。
・もし、オファーしてきた会社との話が立ち消えになっても、他の売却先を探すルートがあること。

Kさんは、東京の同業社が帰った後に頭を整理したところ、以上の3つに考えを整理することができました。

早速、顧問税理士に相談し、会社エグジットの相棒になってもらいました。
そして、自社の査定額を算出し、自分が抱いていた自信をあらためて確認することができたのです。

東京の同業社から届いた最初の査定額は、こちらが弾き出した数字の半分にも満たないものでした。

そもそも会社の今の価値を低く見積もっており、将来利益やのれん代をほとんど考慮していないのではないかと、顧問税理士は推測してくれました。

先方の提示額ではお話になりません。

Kさんは、自社査定の算出根拠を具体的に示し、希望額を明示することにしました。

倍以上の開きがあるわけですから、相手はNOの返答かもしれないとは思ったものの、今までずっと経営してきた黒字体質の大事な会社です。断られても仕方ないと思ったそうです。

その場合は、他の同業社に声をかけよう、そう決めました。
その思いが功を奏したのか、先方は歩み寄りの姿勢を見せてきました。

どうしても、拠点としてKさんの会社がほしかったようです。

最終的に、満額とはいきませんでしたが、Kさんが譲歩できる範囲まで歩み寄ってくれ、会社エグジットすることができました。

Kさんは今、賃貸ビルの賃貸収入を得ながら、日々のんびりと、豊かな生活を送っています。

【着目ポイント】

Kさんは体に支障があり、経営者として前線で長くはできないことに悩んでいました。

あくまでも推測ですが、先方は「Kさんが早く売りたがっている」と錯覚し、低い価格を提示してきたのかもしれません。

ところが、Kさんは自社の価値に自信を持ち、ダメなら他社に話を持ちかければいいと考えていましたから、希望額を何のてらいもなく提示することができたのです。

先方は、このままではチャンスを逃すと考え直し、歩み寄ってきたと考えられます。

自社の価値をしっかり査定し、その金額に自信を持っているとします。
先方が想定外の低価格を提示してきたなら、あなたはどうしますか?

私なら断ります。早期のエグジットを目指したいにしても、あまりにも低い値踏みに対してはYESは出せません。

会社エグジットにおいて、卑屈になる必要はありません。
二者の立場は対等です。

お互いの主張はしっかり伝え、その中で歩み寄っていくものであることを忘れないようにしましょう。

チャート式診断テストで、あなたの【エグジットタイプ】を見てみよう

本書「愛の会社エグジット」の第5章の最初には、「愛の会社エグジット後のあなたの人生は何タイプ?」(99ページ目)というチェックシートをつけています。

そのチェックシートによると、「パンダタイプ」は、次のようになります。

会社と自分の生活、どちらを重視?→自分の生活

好きな趣味の時間、もっと欲しい→NO

借金はイヤだ→NO

パンダタイプ→とにかく、のんびり、気ままな生活を送りたい

チェックシートをなぞると、そうなります。

他にも、ライオンタイプ、ペガサスタイプ、エンジェルタイプ、チンパンジータイプ、イノシシタイプ、ウサギタイプの6つのタイプがあります。

あなたも、どのタイプか、本書のチェックシートでトライしてみませんか?

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※なお、本書をお求めいただいた場合は、215ページ目のQRコードから、『私の「愛のエグジット」体験』のPDFを無料でダウンロードできます。私の体験談が網羅されています。

※また、同じQRコードから、本書に掲載されている各種図表類(ドリル/チェックシート/スケジュール表など)と、著者の記入見本を無料でダウンロードできます。

ぜひ、有効にご利用ください。

日経新聞/2021年8月24日朝刊1面