起業も事業承継も、最後の極意は「賽(さい)は投げられた」

dice

「困難で挫ける人もいれば、困難で成長する人もいる。挑戦を続け、最後の瞬間まで“希望”という武器を振りかざす罪人の魂は、どんなに鋭い斧でも切り裂くことはできない」

黒人への理不尽な差別政策に抵抗し、獄中生活27 年を経ても、不屈の魂で抵抗を続け、遂には南アフリカ共和国で黒人初の大統領に選ばれたネルソン・マンデラ氏の言葉です。

一度逃げたら、「逃げグセ」がつく可能性がある

悪いことが続くと、自分だけだと、その不運を嘆くものです。

自分が動いても変わらない、と諦めれば、逆に「変わらないもの」に巻かれてしまい、何も考えなくなります。

どうせ俺の夢はかなわないと、ため息をついた瞬間に、妙な解放感が訪れ、それ以降、夢を見ることさえ止めてしまう。

そんなものではないでしょうか。

あの人間にはかなわないと、努力できない理由を他人のせいにしてしまう。
成長を阻害する因子は、多かれ少なかれ、人間、誰の心に潜んでいます。
私も、その阻害因子に悩まされることは、今までもたくさんありました。

そんな経験の中から、私は今、阻害因子が頭をもたげた時、こういう風に思うようにしています。

「ピンチから逃げたら、一生ピンチから逃げた体験を忘れることはないし、同じようなピンチが目の前に現れたら、また逃げるだろう。そんなことを考えただけで後悔しそうだし、逃げグセはつけたくない」と・・・。

こうも思うようにしています。

「逃げたら止まるのはなく、退化してしまう。そうやって年を取るのは嫌だ」と・・・。

ピンチはチャンスに変えるためにある

苦境から逃げるのが嫌なら、取る手段はひとつしかなくなります。

「ピンチはチャンスに変えるしかない」

もっと前向きにとらえると、こうなります。

「ピンチはチャンスに変えるためにある」

チャンスをものにする時って、その前にピンチが訪れることが意外に多いことってありませんか?

私は起業する前、以前は嫌いでたまらなかった営業の仕事から、以前は好きでたまらなかった編集の仕事に配置転換になりました。
そして、営業の仕事を続けるために起業しました。

また、社員を始めとする身内への事業承継に失敗し、どん底に落ちた時、第三者への事業売却「愛の会社エグジット」を思いつき、決意し、実行に移しました。

ピンチの時にこそ自分の本音が確認でき、できる方法を編み出すことができるのだという、自分にとってはリアルな実例です。

どうせなら、マンデラ氏の「困難で成長する人」になりたいものですね。

匙(さじ)は投げるのではなく、賽(さい)を投げるのだ・・・それが、起業する時も、事業承継する時も、最後の極意かもしれません。

◇6月に出版した「愛の会社エグジット 売り手も買い手も幸せになる事業売却」のビジネス書の情報はコチラより↓

愛の会社エグジット | 吉田学 |本 | 通販 | Amazon