事業承継。周りを幸せにしてから、社長を卒業しよう。

graduate

私が会社を売却する時、自分に約束していたことがひとつありました。

それは、自分の第2の人生を幸せにスタートするためには、周りの大事な人たちの幸せが必要条件、ということでした。

One for AIIの精神。「全員幸せの法則」です。

なぜそう思ったのか・・・簡単なことです。

社長になった瞬間から、自分の体は公的なものだからです。
そう思うまでに、私自身、たくさんの時間を要しましたが・・・。

・たとえば、社員や取引先のことを何も考えず、ひとりだけ売り逃げする社長は、その瞬間から迷惑な存在に変わるだけです。
・また、自分の強い思いから会社売却を渋り、いたずらに時間をかける社長も迷惑な存在です。

最近、ここ3年で会社を複数社買収している会社の重役に会いました。

彼は、こう言っていました。
「シナジー効果があるのであれば、会社は買収したい。その方が早く会社の成長を実現させることができるからだ

そして、こうも言っていました。
「でも、いくらほしい会社であっても、中途半端に今までの権利を主張する社長の会社は、絶対買わないね」

 会社を売却した後の喪失感は、確かにあります。
長年、我が子同然につきあってきたわけですからね。

でも、権利を売却先に移し、今まで以上の価値になれば、それは間違いなく我が子を嫁がせて良かったという証になります。そう思いましょう。

そして、あなたの第2の人生を歩き出しましょう。

ひと言で言うと、「自分の家族、社員、取引先、仕入先、ブレーンなどのステークホルダー(利害関係者)を、決して犠牲にしてはならない」ということです。

社長は会社を立ち上げた以上、公的な存在として、周りに大きな影響を与えます。

だからこそ、会社を存続する選択肢として、第三者への会社売却という方法があるのです。

そして、周りのステークホルダーを幸せにしてくれる売却先との縁を作ることができれば、あなたは第2の人生をスタートさせることができます。

できるなら、短期間に、納得のキャッシュを手にして・・・。

・もちろん、身内の親族や社員を育成して会社を存続させることもひとつの方法です。また、社外から社長をスカウトするのも一方法です。
・ただし、前者はたとえば10年、自分が社長として後継者育成をする時間の覚悟、後者は大きな資金を動かすというお金の覚悟が必要です。

コロナ禍で業績に大きな影響を与えている今、選択に悩んでいる時間はそんなにありません。

少なくとも一度、会社を第三者に売却することを前提にシミュレーションしてみてはいかがでしょうか。