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「怒りに任せた言動は避けたい」という裸の心とは。
体のケアも大事ですが、心のケアも大事ですね。
心と体はつながっていますから、心が不安で張りつめていたりすると、体の病気も誘発してしまいます。
今回は、心の健康にスポットを当ててみました。
ところで、こんなニュース報道で、不安になったりしていませんか?
・会社の倒産・廃業、それに伴う失業者増加。
・希望退職者〇〇人募集!(これ、増えてきています)
・コロナ感染者数、最大に。
あるいは、こんな環境に、ストレスで心をすり減らしていませんか?
・テレワークで上司との関係悪化。
・ソーシャルディスタンスによるコミュニケーション不足。
・巣ごもり生活によって、家族間のケンカが絶えない。
あなたは、いかがですか?
ここで問題になるのが、心のイライラが怒りに発展し、言動に表れることです。
後で後悔しても関係修復に時間がかかったりします。
そんな経験ありませんか?
転職理由のナンバー1は「上司との人間関係」と言われている現実とは。
上司から理不尽なことを言われ、仕事上、怒り(アンガー)を覚えたことはありませんか?
・その時、どうやってその怒りを鎮めましたか?
・上司にぶつけましたか?
・ぶつけても埒が明かなければ、社長に直訴しましたか?
・・・なかなかできませんよね。
一般のサラリーマンはそうです。
私もそうでした。
正面切って上司に、怒りの感情のまま、その理不尽さを指摘するには勇気が要ります。ヘタを打つと、自分の評価ダウンにつながります。
ということで、結局は「我慢強さ」の力を発揮したのではありませんか?
サラリーマン同士で愚痴を言い合い、「おお、君もそうか!」なんてストレスを発散した夜もあったのではないでしょうか。
アンガーは、自分の立場を守ることから生まれる危険信号。
ところが、起業して経営者になると、まず感情を抑えなければいけない上司がいません。それは、あなたが社長だからです。
私の場合は、今まで抑えてきたストレスは、まずは社員に向かってしまいました。
「こんなこともできないのか!」
ついつい感情的な言葉が出てきました。
次は仕入先に対してです。
「もっと売れる企画を作ってよ!」
ついつい過大な要求をしていました。
立場の強い人間は、無意識のうちに立場の弱い人間を抑え込もうとする——人間には、そんな力学が働きます。
これだと、サラリーマン時代の上司と一緒です。
お山の大将そのものです。
人間は弱いものです。
サラリーマン時代には怒りを抑えることのできていたアンガーマネジメントが、お山の大将になった瞬間にできなくなるのですから・・・。
私も起業して3年間は、そんな状態が続きました。
その結果、社員の平均在籍期間は3カ月。
仕入先からは、しばらく警戒されていました。
・その結果、バブル・ショックを契機に、社員はひとりを残してすべて私のもとを去りました。
・一方、過大な要求ばかりしていたのに、仕入先は、逆に救いの手を差し伸べてくれたのです。
私はその時、気づいたのです。
・社員と仕入先は、自分より弱い立場にあるのではないこと。
・立場の強さ、弱さで関係性が成り立っているのではないこと。
・長く会社を経営していくために、とても大事なパートナーの存在だということ。
その時以来、私はサラリーマン時代にできていたはずのアンガーマネジメントを復活させることができました。
1回深呼吸、1晩の睡眠がいちばん大きなアンガーマネジメント。
人材不足やハラスメントが問題視される今の時代、アンガーマネジメントができないと生きにくい時代になっていることは、あなたも感じ取っている通りです。
とは言っても、経営者は、サラリーマン時代のように、愚痴を言える存在が周りにいません。
その愚痴が周りに伝わると、立場を悪くするからです。
サラリーマンとは違い、不自由なものです。
そういう意味で、経営者はアンガーマネジメントを深化させる必要があります。
私の経験上、お奨めする方法は、怒りがこみ上げてきたら、一晩寝ましょう。そして、起きたらその感情を確かめましょうというもの。
原始的な方法ではありますが、意外と効果てきめんです。
怒りの感情がスーッと消えていることが多いからです。
怒りのまま言動に移していたら、とんでもない結果を招いていた、と胸を撫で下ろすこと、しきりです。
さて、怒りの持続時間はどのぐらいだと思いますか?
——なんと、それは6秒です。
つまり、6秒我慢すれば、怒りのピークを脱することができるのです。
その場での瞬間的なアンガーマネジメントは、1回深呼吸すれば、怒りを鎮めることができるのです。
アンガーマネジメントができないと経営者は孤立します。いいことはありません。
他にも、「こうしなければいけないという考えに縛られない」、「怒りは何事も変えられないと割り切る」などの方法がありますが、細かな方法を知りたい方は、「アンガーマネジメント」の専門的な情報を本やネットから仕入れてみてください。
1回の深呼吸、そして、一晩寝てから感情を確かめることです。
——激怒している時には何もするな。嵐の海に漕ぎ出すようなものだ。(トーマス・フラー/イギリスの神学者)
【失敗しない起業の法則37】のアンガーマネジメントの項にも掲載しています。
その他のセルフコントロールについての項目もあります。一度読んでみてください。詳しくはコチラから↓