「ピカソの抽象画って、自分でも描ける」
小学校の時、失礼にも私はそう思っていました。
なぜこんな稚拙な絵(スイマセン!)が高く買われ、有名になるのかと、とても不思議に思っていました。
ある日、リアルで立体的な風景画に巡り合い、
(うまいなあ)
と感心していたら、実はその絵、若き日のピカソの絵だったのです。
(基本がしっかりしていれば、奇抜で斬新なものが創造できるんだなあ)
と、何か大きな真理の世界に触れたような感動を覚えました。
自分ごとになりますが、ある時、自分がサラリーマンのままで出世を目指すのか、起業という変化を望むのか――2つの選択肢を前に悩み、結果、起業という変化を選びました。
ピカソの例に当てはめることはおこがましいですが、サラリーマンの8年間で、少なからず基本は身につけていましたから、起業を選択できたのではないかと今は思います。
もし、基本に不安をもって起業していたら、きっとうまくいかなかったでしょう。というより、変化を恐れ、きっと起業の道は選ばなかったのではないかと思います。
(起業後、準備不足とバブル・ショックで倒産寸前を経験してしまいましたが・・・)
絵も起業も、ひとつの例にすぎません。
基本を身につけたかどうかが、変化を選択するバロメーターになるのではないでしょうか。
「桃栗3年、柿8年」とは、よく言ったものです。