なぜ日本ではIT化、キャッシュレス化が進まない?
昭和時代にGDP世界2位を誇り、高度成長してきた日本の成長がなぜ鈍ってきたのでしょうか?
その理由を考える前に、2つの例を上げてみます。
①IT化の遅れ
森元首相が「IT戦略会議」をつくったのは21世紀に入って間もない2000年。
「デジタル庁」ができたのが2021年。
その間、約20年。
果たして政府のIT戦略は推進できたでしょうか?
その答えは言うまでもありません。
コロナ禍が、その答えを国民に示すことになりました。
欧米や韓国では、助成金が2週間の短期間で国民の手元に届いたのに、日本は滞ってしまいました。
間違いなく日本ではITが根づかなかったということです。
なぜ根づかなかったのでしょうか?
②キャッシュレス化の遅れ
「海外・日本のキャッシュレス決済比率」も韓国と比較してみると、
韓国96.4%に対して日本は26.8%です。(キャッシュレス・ロードマップ2019より)
なぜ日本はキャッシュレス化が進んでいかないのでしょうか?
戦後の昭和の栄光。もう過去のものにしませんか?
理由は2つ考えられます。
まず1つ目。
それは、日本が高度成長した昭和時代の技術や価値観をもとに、その延長線上で政治・経済が展開させていったからです。
2つ目は、日本のリーダーの高齢化とリーダーシップの欠如です。
人生100年時代。リーダーが高齢化し、なかなか現場から卒業しないからです。
中国と比較してみましょう。(政治・経済体制・手法の賛否はここでは置いておきます)
中国は一気に経済成長を成し遂げ、世界をアメリカと二分するほどの経済力を得ることができました。最先端技術を駆使してインフラを整備し、電気自動車や電子決済等で世界をけん引しています。
なぜそれができたのか?
理由は2つあります。
ひとつは、中国がかつて新興国だったこと。
決済方法や産業が未整備だったため、その分一足飛びに社会や産業のインフラをつくることができたのです。
他国もそうですが、新興国の方が、新たなインフラはつくりやすいものです。
一方、日本はどうでしょうか?
高度成長期に構築した技術や産業のインフラを捨てきることができず、その延長線上で改革を試みようしているため、なかなか変化のスピードについていけないのです。
その結果、日本はその後の「失われた30年」を生み出してしまいました。
物価も上がらず、実質賃金は目減りしてしまったのです。
アメリカの給料は倍増し、中国の物価は日本の倍になって「爆買い」をもたらすことになったことに比較すると、残念な結果です。
もうひとつの理由は、中国の圧倒的に強いリーダーシップ。
中国のリーダーの力は、賛否両論あるにしても、世界的に認めるところです。
日本とは政治形態と手法が違うため、中国的なリーダーシップを求める気はありません。
しかし、日本にもかつて強いリーダーがいました。
・戦後の日本を復興させたリーダーがいました。
・「所得倍増計画」を打ち上げ、それを実現したリーダーがいました。
・「日本列島改造論」をもとに、全国の交通網を構築したリーダーがいました。
そして、それ以降の日本は停滞を余儀なくさせられたのです。
要は、日本にも強いリーダーが必要ということです。
リーダーのみなさん、現場をIT=日常の世代に譲る時間です
それでは、世界に歩調を合わせて日本を発展させていくためにはどうしたらいいでしょうか?
・最先端技術で社会インフラをつくる
・強いリーダーの登場
この2つを満たす存在。
それはIT化と共に成長してきた30~50代にリーダーの権利を渡し、世代交代を急ぐことです。
デジタル庁をスピ―ディに機能させるためには、技術者である必要はありませんが、IT=日常ととらえられるリーダーでなくてはいけません。
つまり、高齢の政治家は現場を卒業しましょうということです。
企業の生産性を上げるためには、同じくIT=日常ととらえられるリーダーでなくてはいけません。
つまり、高齢の経営者は早期に事業承継しましょうということです。
経営者の3分の2に後継者がいません。
第三者への会社エグジット(事業売却)を考えてみましょう。
世界一の長寿国日本。
政治・経済のリーダーのみなさん、現場は若手に譲り、後方から支援していくことが、昭和に生きてきた人間の第二の社会貢献です。
日本が幸せな未来を創造するためには、まず世代交代ありき。
そう考えます。
あなたはどう考えますか?
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