安価で庶民的な味で人気のあるラーメンの「日高屋チェーン」を運営する「ハイデイ日高」がかつて流していたTVCM,ご存じでしょうか?
「ハンバーガー。
牛丼。
明日は日高屋。
駅前で待ってます。」
ちょっと行ってみようかという気になりませんか?
実にシンプルで、インパクトのあるCMです。
このCMには、ハイデイ日高の神田正会長の秘められた作戦がありました。
会長自身がこう言っています。
「これは、コバンザメ商法だ」と・・・。
神田会長は、こう考えたそうです。
駅前に出店しているハンバーガーチェーン店や牛丼チェーン店は、調査費をかけてそこに出店したに違いない。
それならば、その近くに出せば成功すると・・・。
業態も違いますから、逆に相乗効果が期待できる。
そして、できたのが前述のCMです。
神田会長は、それ以外にも、コストパフォーマンスを徹底しました。
・自社工場ですべて生産する。(人気のギョーザは1日43万個、1年で1億3000万個自社生産)
・会長自身、公共交通機関で会社に通勤。
・お店には投資するが、本社の経費は抑える。
そして、誕生したのが、一杯380円のラーメンだったのです。
コロナ禍によって、飲食業の例にもれず、昨年の業績からは落ち込みを見せています。
でも、神田会長の事業にかける熱意は少しも衰えることがありません。
これからは、郊外型の店舗にも力を入れようと、立地開発に余念がありません。
出典1店舗目は成功しました。
これからが楽しみですね。
ところで、神田会長の熱意はどこから来ていると思いますか?
その一端を知るには、会社創業の理由をひと言で語る、神田会長の言葉で充分でしょう。
「ハイデイ日高創業の理由は、20億円の借金があったからです」
起業しては失敗の連続。
60歳を手前に、最後の勝負に出たのが、ハイデイ日高の創業だったのです。