東京で起業するなら「名古屋方式」の営業を学ぶといい

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東京、大阪、名古屋のコンペに勝つには「勝ち方」がある

私が現役の営業スタッフだった20~30代の頃、東京、大阪、名古屋のお客様の、価格に対する考え方、営業スタッフに対するつき合い方はどうだったか――あくまで私の体験をもとにした分析ですが、同じ経験をされた方も、きっと多いのではないでしょうか。

あなたがこれから起業しようとしているなら、それぞれの都市のビジネス上の特徴を捉えておくと、ビジネスがしやすくなるかなとの思いで書かせていただきました。

(昭和の終わりから平成の最初の頃の経験なので、あくまでも参考であることをお忘れなく)

東京――コンペを好み、できるだけ多くの提案者を募る傾向にあった。最終2社に絞り、追加のコンペ。

ここで価格も大事になってくるが、当時は、圧倒的に提案の質を重視していた。

ただし、次年度もコンペを行うため、勝者が敗者になることも往々にしてあるから、毎年コンペはあるものと思い、準備を怠らない方がいい。勝った時の喜びはひとしおだが、なかなか安住できないというわけだ。

大阪――「なんぼにしてくれるんや?」これが、ビジネスの話になった時の、開口一番の言葉。

質の前に、価格コンペがよく行われていた。声が大きく、元気な営業スタッフが、どちらかと言うと有利。

おもろい人間かどうかも重要。

当時、個人的に関西弁に不慣れだったこともあり、基本、なるべくコンペには参加しないようにした。経費の面も考えると、負ける確率の高いコンペには参加しない方がいいと思った。

名古屋――仲良くなるまでは、なかなか結論が出ない。

営業スタッフの一所懸命さと信頼できる人間かどうかを見て判断する傾向にあった。

ちなみに、「検討する」「様子を見る」は、断り文句と肝に銘じ、その壁を乗り越えたところに取引があると思った方がいい。

ただし、その後、よっぽどのことがない限り、他の営業スタッフに乗り換えることがない。ある意味、義理人情の世界だ。

ただし、コンペには気をつけた方がいい。
コンペに品質面でも価格面でも勝ったと喜ぶのも束の間。
「ところで、いくらにしてくれるのかな?」と、笑顔を向けられることが多い。

つまり、二段構えの価格交渉をしてくる可能性があるということだ。

知っていますか?東京に住む8割の人は地方出身です

いかがですか?

東京、大阪、名古屋、営業の基本は一緒でしょうが、上記のような差を感じながら、当時は営業していたものです。今はそんなに大差ないのかもしれませんね。]

ところで、3地域の中で、営業力をつけるにはどこが最適の地域と思いますか?

自信をもって言い切ってしまいますが、名古屋です。
なぜなら、人間関係の構築を一番に問われる土地柄だからです。

営業力の中で肝になるのは、人間関係の構築力です。

そう言う意味では、ベテランでも、汗を流す真面目な新人クラスに負けることがフツーにあります。

また、名古屋で営業力をつけた私の知り合いの多くは、東京で早々に出世しています。

当時、品質に対するこだわりを身につけるには東京、価格交渉力を身につけるには大阪でしたが、時間をかけて人間関係を構築する我慢強さを身につけるには、名古屋がいちばんでした。

東京は大都会であっても、8割は地方人の集まりです。
そう考えてみると、納得されるのではないでしょうか。

上京する前に、みなさん地方で人間関係の大切さを学んでいるはずですから、名古屋方式の営業は響くというわけです。

秋田から出てきて、東京経由で35年間名古屋に住む人間の実感です。

特に、東京で起業する人は、名古屋方式の営業を知って、実践してみることをお奨めします。

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