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社員たちだけで「課題」と「解決策」を考えるチームビルディング
私はある時、社員に対して、ひとつの冒険をしてみました。
起業後10年を超えた頃のことでした。
それは、私が加わらない社員全員の会議を、週に1回開催することでした。
ネーミングは「DADAの会」。
目的は、会社の問題点を社員全員で洗い出し、それを課題に変え、実際に社員全員の力で課題をクリアするというものです。
問題点と、あるべき姿の間にあるものを「課題」としました。
社員には、その課題をチームでクリアすることを要求しました。
クリアするためには誰が何を行うかという役割分担を明確にする必要があります。
私は、このDADAの会で、社員の自主性を養う「チームビルディング」という組織開発の手法を取り入れることにしたのです。
PDCAのPAは社長の仕事、DAはチームメンバーの仕事
ちなみに、DADAとは、PDCAサイクルの中からDとAを抜き出したもの。
PLAN(計画)とCHECK(評価)は要らないから、DO(実行)とACTION(改善)を繰り返し行うことで、課題を早期にクリアしようという思いを込めました。
進める上での条件は以下のようにしました。
・社長は一切口を出さない。実行の内容だけは、決まってかられ社長に伝達すること。
・経費が必要な時は社長に相談。納得の範囲内なら、基本、ゴーサイン。
・業績を落とすことはしないこと。
この3点でした。
初めてのことなので、勇気のいることでしたが、自立型の組織づくりを考えた時、私にとっては避けて通ることのできないMUSTの内容でした。
「残業半減」に向け、メンバーそれぞれの役割をチーム内で決定
具体的な成果をひとつご紹介します。
最初のDADAのテーマは、「残業の半減」でした。
当時、社員の平均残業時間は月80時間前後でした。
仕事柄、営業スタッフが持ってくる求人広告の作成を制作スタッフが短期間で作り上げるという構造上、どうしても制作スタッフの残業時間が増えてしまいます。
また、業績の伴わない営業スタッフは、顧客向けの資料作りなどで遅くなりがちです。
当然のことながら、早く帰りたいというのが社員の総意でした。
私にとっても、生産性さえ落ちなければ、歓迎すべきテーマでした。
「残業半減」に向け、社員のDADAしたことは、次のようなものでした。
・前日帰宅前、全員が翌日の行動と帰宅時間をホワイトボード(お出かけボード)に書き出す。
・当日、営業と制作のリーダー2人で、メンバーの仕事量をチェック。ひとりの制作メンバーにしわ寄せがいかないように調整すること。
・契約確率の低い顧客の見本原稿は作らないこと。
・事務スタッフが、どこにでも使える汎用企画書を作り、営業スタッフの内勤時間を減らすこと。
翌日になりました。
既にお出かけボードには全員が書き出しを行っていました。
営業と制作のリーダーが話し合いをしながら、メンバーに声をかけています。
DADAっ子たちの奮闘が既に始まっていたのです。
3カ月間で残業半減。達成の要因は「顧客」を巻き込んだこと
・・・みるみる残業が減っていきました。
でも、半減するにはまだ道半ばでした。
そして、ある時、大きなA(改善)の手が入りました。
それは、顧客の広告の締切を週に2回設けること。
これを実行するには、顧客の協力が必要不可欠です。
これがもしできたなら、全体の時間を前倒しすることができ、時間管理に余裕ができます。
DADAっ子たちは、独自のDADAサイクルを回し、何と3カ月後には残業を半減させてしまったのです。
嬉しいことに、業績もSTAYではなく、UPしたのです。
チームビルディングができれば、会社の課題は早期にクリアできる
会社が成熟していくに従って、トップダウン型からボトムアップ型にしていくと、会社は強くなります。
あなたが30~40代のサラリーマンとしましょう。
あなたは、本来DADAっ子だったのではありませんか?(私の会社のDADAっ子の年代に該当するからです)
でも、旧来の、極論すると反面教師マネジメントによって、「コツコツ精神」「我慢強さ」「和の精神」「マネーコントロール」「セルフコントロール」を、いみじくも身につけてきたのではないでしょうか?
これは、起業する上ではプラスに働きますから、結果良かったと思いましょう。
そして、ここからです。
あなたが自分より若い年代の社員を採用したら、DADAっ子にしてあげてください。そして、PC社長ではありますが、一緒になって、今までできなかったDADAっ子集団を創ってみましょう。
ポイント ☆「親」と書いて、「木のうえに立って見る」と読む。
名言 ☆本当のリーダーは、人をリードする必要はない。ただ道を示してやるだけでよい。(ヘンリー・ミラー/アメリカの作家)
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職場に最高の友人がいる場合は、仕事のモチベーションが700%上がる、というお話です。
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