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東京では「ルール破り」の飲食店が半分!?
コロナ禍を鎮めるために、1年半に渡って飲食店の経営自粛が続いています。
緊急事態宣言と言いながら、「常態宣言」化しているところに、抜け道の見えない政治・行政の苦悩が見え隠れしているようです。
時短から始まり、お酒の禁止要請があり、「マンボウ」と「緊急事態」の線引きさえ見えづらくなっています。
そんな中、特に東京では、そのルールを破って経営している飲食店がたくさん存在します。ちまたでは、全体の半分がお店をオープンし、酒類を提供しているとも言われています。
さて、それでは、飲食店は好きでルールを破っているのでしょうか?
NOです。
ほとんどの飲食店は、「仕方なく」ルールを破っているのです。
4月の助成金が9月になっても入らない。あなたならどうする?
それでは、なぜルールを破るのでしょうか?
お金が入らないからです。
お金とは「助成金」のことです。
9月に入りましたが、4月の助成金がまだ、飲食店に入金されていないようです。
8月に入ってからだったでしょうか?
経産省の大臣が、緊急事態宣言に備えて事前に入金すると言ったのは・・・?
その手配で行政はてんてこ舞い。
4月の入金はますます遅れることになってしまったのです。
それがルールを破ることにどうつながるのか?
経営者じゃないと、特に飲食業の経営者じゃないと見えにくい部分ですので、簡単に解説させていただきます。
9割以上の売上が、仕入れや経費に消える。赤字になるなら、あなたはどうする?
ザックリ言ってしまうと、会社は1年の11か月間、売上を上げた後、残りの1カ月の売上をまるまる利益とします。(もちろん、業界・規模・会社によって多少の違いはありますが・・・)
「師走の12月は稼ぎどき」
聞いたこと、ありませんか?
昭和時代には、よく言ったものです。
そうです。企業は10%に満たない利益を上げながら存続していくのです。
90%以上の売上は、仕入れや経費(社員の給料や家賃)に消えていきます。
もし、その仕入れや経費に満たない売上だったらどうなりますか?
赤字になります。
もし、会社に社内留保(貯金)がまったくなく、銀行などからの借り入れもできないとしたらどうなりますか?
倒産です。
飲食店の経営は基本、場所と食材・飲料、従業員が必要ですから、仕入と経費の比率は、ほかの業界よりも高いものです。
中小の飲食店なら、1~2カ月後に資金がなくなり、お店を閉めなければいけないことになります。
4月の助成金が9月の段階で入金されていなかったら、どうなるでしょうか?
お店を閉めるか通常営業するかの選択になります。
もちろん、テイクアウトや宅配で経営を立て直すという手もありますが、資金と時間に余裕がなければうまくいきません。
だから、生きるためにルールを破っているのです。
でも、私は「ルール破り」を積極的に応援しているわけではありません。
政府と行政に対して、そういう経営状況を知った上で、1カ月以内に助成金を入金してくださいとお願いしているのです。
そうすればルール破りは、圧倒的になくなるはずです。
自分のお店を「ざっくり査定」。第三者への「会社エグジット」を検討してみよう
いかがですか?
現在、飲食業界への助成金は2兆円を超えています。国家予算の2%です。
でも、入金が滞っているのです。
負担はそのうち国民に来ます。(雇用の助成金は4兆円で、来年度から雇用保険が増額される可能性が大なのと同じです)
国民は、コロナ禍を鎮めるために貴重な税金を投入しているわけです。
ところが、自粛を呼びかけながらも、入金がなくて飲食店は自粛できない。
それに対して、政府・行政が罰則を設けるというのは、どう考えても本末転倒です。速やかな助成金の入金、よろしくお願いします。
ところで、飲食店の経営者にひと言。
仮にお店を閉じることを考えているのなら、一度会社の価値を「ざっくり査定」して、第三者への事業売却(「会社エグジット」)を検討してみましょう。
今まで経営してきた中に、宝物はありませんか?
商品力、サービス力、のれんの重さ・・・価値を金額にしてみましょう。
廃業するより、会社をエグジットする方をお奨めします。
家族・従業員・取引先などの利害関係者の幸せ、あなたの次の人生の希望を手にしましょう。
そして、かたちはどうあれ、あなたがつくった会社や事業は、その後も続いていきます。そういう企業が圧倒的に増えれば、日本経済も救われるというわけです。
◇「事業承継で幸せを引き寄せる会」(通称「会社エグジット会」)主催で、zoomにて公開勉強会を行います。第1回目は「飲食店の現状と事業承継」というテーマです無料です。よかったら、気軽にご参加ください。
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