自著【失敗しない起業の法則37】↓
自著の中から1節、下記にご紹介させていただきます。
サラリーマンのあなたにも参考になると思いますので、ご一読いただければ幸いです。
自分が苦手と思えば、顧客は無理難題を言ってくる不思議。
苦手なお客様からは足が遠のくものです。
何らかの理由をつけて、どうにか顔を合わせない方向に持っていったりします。
サラリーマン時代、そんな経験はありませんでしたか?
私は、営業スタッフになりたての頃、なるべく電話で要件を早く済ませようとする苦手な顧客が何社かありました。
そういう顧客に限って、来訪することを求められ、無理難題を突きつけてきます。その結果、締め切りを守ってくれなかったり、入金が遅れたりということが度々ありました。
振り返ると、苦手な顧客の共通点がひとつあります。
それは、自分の思い通りに動いてくれないということです。
・・・これって、よくよく考えると、自分勝手ですよね。
思い通りに動いてくれないから嫌い→できたらつき合いたくない→苦手・・・そんな心の作用が実は相手に伝わっているものなのです。
だから、相手のわがままな行動を誘発するのです。
もちろん、誰にでもクレームをつける相手は除いての話ですが・・・。
あなたが好感を持つ顧客は、あなたにも好感を持つものです。
波長が合いますから、お互い時間があれば話そうとする力学が働きます。
だから、契約も取りやすくなりますね。
あなたが苦手意識を持つ顧客とは、波長が合うはずもありませんから、仕事上かける時間も少なく、契約も取りにくく、契約を取ってもトラブルに発展しやすくなります。
苦手な顧客への2倍の時間が、好きな顧客と同じ時間感覚という不思議。
それでは、苦手な顧客にはどう対応したらいいでしょうか?
特に、経営者であるあなたは、サラリーマン時代と違って、担当を代わってもらうわけにはいきません。解決しなければ前に進めません。
どうするか——苦手な顧客に感覚的に2倍の時間をかけることをお奨めします。
えっ!?根性論ですか——と思われるかもしれません。
そうではありません。
前述した、あなたが好感を持つ顧客と、同じぐらいの時間をかけましょう、ということです。
苦手な顧客には、好感を持つ顧客にかける時間の半分も時間をかけていないものです。だから、トラブルになりやすいのです。
最初は、好感を持つ顧客に対してと同じように対応してみましょう。
行動内容・回数、時間・スピードを同じにしてみるのです。
感覚的には2倍の時間感覚になるかもしれません。
でも、心のわだかまりはひとまず棚に上げて、割り切ってやってみましょう。そうすれば、時間とともに、顧客との波長は合ってくるはずです。
波長が合ってくれば、徐々に苦手意識は消えていくものです。
もし、あなたが最大の力を発揮しても、その顧客との取引がうまくいかず、経営のネックになるのであれば、取引関係は解消しましょう。これも、経営者としての割り切りです。
ところで、苦手な顧客1社が、なぜ全体業績を底上げすると思いますか?
苦手な顧客を、通常の顧客関係に持っていくことができたとします。
それでは、既に好感を持っている顧客からのあなたの評価はどうなっているでしょうか?
想像してみてください。
好きな顧客からの好感度が2倍になっている不思議。
あなたへの好感度は2倍アップしているはずです。
なぜなら、苦手な顧客へのあなたの心遣いや行動が、良好な関係の顧客にもスライドされているからです。
それによって、今まで以上の大きな信頼関係をつくることができるからです。
苦手な顧客と普通におつき合いできるベースができれば、顧客全体とのおつき合いがベースアップできる、というわけです。
つまり、業績を底上げできるのです。
そうなったら、もう苦手な顧客という意識は返上ですね。
☆名言1.「垣根」は相手が作っているのではなく、自分が作っている。(アリストテレス)
☆名言2.人間関係は鏡のようなものです。相手のあなたに対する態度は、あなたの相手に対する態度そのものと考えてください。(ジョセフ・マーフィー/アメリカの教育家 )
◎「営業は1社に深くかかわるか、数にこだわるか・・・それが問題だ」のブログはコチラから↓