起業を反対された方が、失敗しない起業ができる幸せの法則とは。

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Q.起業の相談を持ちかけた両親や先輩はことごとく反対。困っています。

自著【失敗しない起業の法則37】の読者の方から、そんな相談を受けました。

よくよく話を聞いてみると、反対の理由は次の3点に絞られるようです。

・会社がうまくいかなかったら路頭に迷ってしまう。
・他人のうまい話に乗せられたら、大変な目に遭ってしまう。
・安定したサラリーマンのままでいてほしい。

つまり、親や友人の愛情から発する、マイナスの心配事だったのです。

結論から言いますと、「とても良い抵抗にあっていますね。あなたは幸せ者です」ということです。

なぜなら、愛情からの言葉であり、逆に、あなたの起業が揺るぎないものかどうか試されているからです。

抵抗を突破できれば、固い意志をもって一歩を踏み出すことができるからです。

いわば、禊(みそぎ)のようなものです。

私の場合もそうでした。

親は、子供が路頭に迷うことには、世界でいちばん反対する存在。

私の話をさせていただきます。

30歳を目前に独立を思い立ち、両親に了解を求めたところ、予想通り大反対されました。

理由はこうでした。

・私の家系をたぐっても、会社経営したことのある人がほとんどいないこと。
・いても決してうまくいかなかったこと。
・何より失敗して息子が路頭に迷うことはさせたくないという親心。

でも、人は後悔したくないという思いがあれば、反対されればされるほど、依怙地になるものです。

何回かの押し問答の末、両親と話し合いの上、以下の取り決めをしました。

生活費とは別に、設立6カ月分の事業資金として300万円確保できたら独立する。

人によって、300万円の重みは違うでしょうが、当時の、生活費とは別に300万円確保するというのは、貯金がほとんどない自分にとっては、とても難しいことでした。

当然、両親もそのことは分かっていました。
ある意味、無理難題を突き付けてきたのです。

300万円借りる度胸がなかったら、起業はうまくいかない。

銀行、友人・・・とにもかくにも資金集めに奔走してみました。

・銀行は門前払いでした。
どこの馬の骨ともわからない人間に貸してくれるはずもありません。
・友人関係に傷をつけたくないという思いもあり、友人には強くお願いすることができませんでした。
・3カ月が過ぎようとしていた頃、先に独立して成功していた先輩に懇願してみました。

これでだめなら仕方ない、という思いを胸に・・・。

「確認だけど、本気なんだね」
先輩は、前のめりの姿勢で私の目をじっと見つめ、そう口にしました。

私は頷きました。

「利子付でしっかり返してもらうからね」
先輩は手を差し伸べてくれたのです。。

親に報告に行ったところ、父はため息をつきながら、
「そうか、やっぱり独立するか」と寂しそうにつぶやきました。
サラリーマンとして出世してくれることが父の望みだったのです。

母は「決めたんだったらがんばりなさい」とあっさり認めてくれました。
自分の頑固さを母が一番分かってくれていたのでしょう。

最初につまずいても生きていける、やり直しの効くお金、300万円。そのお金が確保できるなら独立を応援しようという両親の思いは手に取るように分かります。親は、最大の支援者でもあるのです。

既に両親とも他界していますが、今も感謝の心でいっぱいです。

反対を突破する覚悟があれば、起業後の壁は乗り越えられる。

もし、親と半年の資金確保の約束をしていなかったら、どうなっていたでしょう。

今となっては判然としませんが、

・会社設立後、資金繰りがうまくいかず、高利な金融機関から借金をし、その借金がふくれ上がっていたかもしれません。
・生活苦に陥り、すぐに会社を閉じたかもしれません。
・怯えが先に立って本気になれず、夜逃げしたかもしれません。

実際、独立後して3年後、経営者としての覚悟が要求されました。
バブル・ショックの到来です。

独立前に余裕資金と、それを確保するために行動して身につけた覚悟があったからこそ、バブル・ショックの壁を乗り越えることができたのです。

それは、間違いありません。

親や友人に反対されることは幸せなことです。そして、その反対を乗り超える覚悟があった初めて、失敗しない起業ができる。
私は、そう確信しています。

事業の種まき期間は6カ月と決めてみる。

6カ月間で事業のメドが立たなければ、思い切って撤退――事業規模や事業内容にもよりますが、この『6カ月』という期間は、私が長年会社経営してくる中で培った、事業の種まき期間です。

この6カ月間に一所懸命に種まきをしても、その芽が出てこなければ、精神的にも資金的にも余裕がなくなってしまいます。

そういう意味でも、6カ月間の資金は事前に確保しておきたいものです。

もし、起業して6カ月経ち、資金繰りのメドが立たなければ、思い切ってサラリーマンに戻りましょう。

300万円は失ってしまいますが、それ以外の借金はありません。

サラリーマンに戻り、再起を狙える状態にしておきましょう

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