東日本大震災とコロナ禍。翌年の一文字が「金」。その共通点とは

gold-medal

スポーツ、ノーベル賞――勇気を与えてくれた、攻めの「金」

2021年、今年の一文字は「金」に決定しました。

あなたの予測はどうでしたか?

私の場合は「越」かなと。ベスト10にも入っていませんでしたが・・・。

記録や記憶を塗り替えるという意味ですが、意味的には「金」に近いなと、勝手ながら思っています。

【攻めの金】

・松山英樹選手が日本人初のマスターズ優勝
・東京オリンピック・パラリンピックで、日本人選手が多数の金メダルを獲得
・大谷翔平選手が満票で大リーグMVPを受賞
・真鍋淑郎さんのノーベル物理学賞受賞で金字塔

今までの記録を超えての「金」ゲット。
コロナ禍の中、大きな勇気をいただきました。

【守りの金】

・コロナ禍の拡散を抑制する飲食店への助成金支給
・雇用を守るための雇用調整助成金


コロナ禍から国民を守るための助成「金」。
金額や制度上の課題はあるにしても、国民にとっては心強い味方でした。

生活、雇用――国民を災禍から救う、現実的な守りの「金」

ところで、今から9年前、2012年の一文字は同じ『金』でした。

あの当時と何か共通点はあるのか?

そう、その年は東日本大震災の翌年だったのです。
やはり大きな災禍の次の年だったのです。

【攻めの金】

・ロンドンオリンピックで過去最多のメダルを獲得
・山中さんのノーベル医学生理学賞で金字塔
・932年ぶりの金環日食

【守りの金】

・10年で32兆円の復興予算
・雇用を守るための雇用調整助成金

東日本大震災の災禍から復興するための助成「金」。
金額や制度上の課題はあるにしても、国民にとっては心強い味方でした。

大変な年からしばらくは、国民を守る現実的な「金」が必要となります。
一方、勇気を与えてくれる希望のシンボル、攻めの「金」が必要となります。

守りと攻めがあって、人間は大きな災禍から立ち上がることができるのかもしれません。

共通の時代背景が、時を越えて、漢字一文字に反映されたというお話でした。