起業するなら、日本のど真ん中、住みやすい名古屋でどうぞ

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リニア開通で、名古屋は職住接近の街になる

多少時間はかかっていますが、もうすぐ東京―名古屋間にリニアが開通。
短時間で行き来できるようになります。

テレワークがニューノーマルになってきていることもあり、名古屋に住んで東京で働く、そんな時代が来そうです。

今までは東京―大阪間を行き来し、名古屋は素通りするところというイメージが先行していました。

秋田出身とはいえ、35年名古屋に住んでいると、もはや第二の故郷。
名古屋は、経済的にも観光的にも、決して素通りする街ではありません。
そして、とても住みやすい街です。

そう認識しているだけに、個人的にも、名古屋がないがしろにされていることに(決してそうではないのですが)悔しい思いをしてきたものです。

中日新聞、トヨタ、(旧)東海銀行、ドラゴンズが名古屋のインフラ

25歳の頃、サラリーマンだった自分は、名古屋に転勤してきました。

それまでの、名古屋に対する印象は、ひと言でいうと、都会でありながら閉鎖的。そういう二律背反の街、というイメージでした。

そして、それは、ほぼ当たっていました。

・トヨタが風邪を引けば、あっという前に周りが風邪をひいてしまう経済圏。
世界のトヨタが名古屋の経済圏にあるわけですから、それは頷ける話でした。
・小学校の職場見学では、ほとんどの人が中日新聞の輪転機見学を経験。
それもあって、8割が中日新聞購読者でした。
・圧倒的多数が中日ドラゴンズファンという独特の文化圏。
TVのドラゴンズ情報で、若い女性アナウンサーの、「みなさ~ん、今日もドラゴンズが勝ちましたよ~!」には正直、衝撃が走りました。

朝の愛読紙は中日新聞、移動する時はトヨタ、お金を預けるなら東海銀行(現三菱UFJ銀行)、夜は中日ドラゴンズ。

大雑把にいうと、これが名古屋人の生活を支えるインフラでした。

田舎の「人間臭さ」が、名古屋の大きな魅力のひとつ

最初は、戸惑うことばかり。
慣れるまでに時間を要することもありました。

・「様子を見る」は断り文句。
・なかなかできないクルマの割り込み。
・信用できるまでは取引をしないという名古屋人気質。

京都で天下を取るためには、名古屋を通らなければいけない。
かつてはそんな立地にあったため、“よそ者”を嫌ったのが、独特の閉鎖性を生んだのかもしれません。

名古屋に入る橋は渋滞しがちですが、戦国時代、敵を入れないためにわざと橋を狭くしたと言われています。川があふれたら、名古屋の外に水が流れるような構造になっているとも言います。

一方、親しくなれば、関係性は続いていきます。
そして、信用されれば、お客様を紹介してくれます。

例えば、名古屋の中区にはそうそうたる企業がたくさん存在しますが、普通の営業活動では、なかなか契約に至りません。

「〇〇社の社長、知ってるよ。僕のお父さんが小さい頃からの親友なんだ」
そういう紹介の仕方が一般的で、成約率はとても高くなります。

ひと言で言うと、名古屋は「地縁」で成り立っているといっても過言ではありません。

都会でありながら閉鎖的。
生まれ故郷の秋田は決して都会ではありませんでしたが、地縁に基づく閉鎖性は共通しているようです。

誤解を恐れず言うならば、名古屋は「大いなる田舎の首都」です。
だからこそ、そんな名古屋に35年住むことになったのです。

名古屋弁の一部。地元では共通語になっている!?

リニアが開通したら、日本の首都は名古屋に置いた方が便利かもしれません。

ところで、私が25歳の時、20代前半の女性に、こう質問したことを覚えています。

「君の『~して見える』っていう言葉、きれいな方言だね」

「えっ、何言ってるの?これは共通語よ!!」
(ちなみに共通語は『~していらっしゃる』)

私は怒られてしまいました。
あの女性は、今も共通語と思っているのでしょうか・・・。

愛すべき名古屋で、職住接近で起業するという手がありますよ。


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